石川県司法書士会
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石川県司法書士会 司法書士って何?

司法書士は、他人の依頼を受けて、裁判所や検察庁、法務局に提出する書類を作成する仕事や、登記手続について本人を代理して行う仕事をしています。また、法務大臣の認定を受けた司法書士は、簡易裁判所が管轄する民事事件を、本人を代理して行う仕事をしています。
具体的には、以下のような仕事をしています。

土地や建物の
登記に関する業務

 司法書士は、不動産の売買による所有権移転の登記申請や、抵当権設定の登記申請などを行う専門家です。

会社や各種法人の
登記に関する業務

 司法書士は、会社や各種法人の設立手続きや、役員の変更登記などの商業登記申請を行う専門家です。

成年後見に
関する業務

 司法書士は、成年後見の申立書を作成し、時には自ら後見人となって高齢者や障碍者の財産管理を支援します。

相続・遺言に
関する業務

 司法書士は、不動産の相続登記申請や、家庭裁判所への相続放棄などの申立書の作成を行うことができます。

債務整理に
関する業務

 司法書士は、多重債務問題を解決するため、任意整理や自己破産・個人再生の手続きを支援します。

裁判に関する業務

 司法書士は、裁判に関する業務も取り扱っております。司法書士が取り扱う裁判関係業務は2種類あります。

その他の業務

 司法書士は、供託手続きや不動産の筆界特定手続き、外国人の帰化申請手続きも行うことができます。

司法書士の歴史

 司法書士の歴史は、弁護士や公証人と同じく、明治5年の代書人制度までさかのぼります。

隣接の国家資格

 司法書士と仕事や名称が似ている資格として弁護士や行政書士がありますが、どこが違うのでしょうか?

土地や建物の登記に関する業務


 不動産登記とは、土地や建物の物理的な状況や権利の変更を法務局に備えられた登記記録に記録して、広く国民に公示する制度です。
 司法書士は、土地や建物の権利に変更があったときに、みなさんから依頼を受けて、みなさんの代わりに登記申請手続を行う仕事をしています。
 土地を売買したり、子供や孫に贈与したときの所有権移転登記、親が死亡して不動産を相続したときの所有権移転登記、離婚して不動産を財産分与したときの所有権移転登記、建物を建てたときの所有権保存登記、住所や氏名が変わったときの住所氏名の変更登記、銀行でローンを組んでお金を借りたときの抵当権設定登記、銀行のローンを返済したときの抵当権抹消登記などがあります。

 例えば、家を売りたいAさんと、家を買いたいBさんがいるとします。
 売主Aさんは、昔、その家を買ったときの住宅ローンをまだ完済していないので、家には銀行の担保(抵当権)がついています。
 一方、買主Bさんも、新たに住宅ローンを組んで家を買いますので、その家に融資を受ける銀行の担保(抵当権)を新たにつける必要があります。
この場合は、

 1.売主Aさんが、昔、住宅ローンを組んだ銀行の担保(抵当権)の抹消
 2.売主Aさんから買主Bさんへの所有権の移転
 3.買主Bさんが、新たに住宅ローンを組む銀行の担保(抵当権)の設定

 の、3件の登記を法務局に申請する必要がありますが、もし書類等に不備があって申請が通らなかった場合には、Bさんは代金を支払ったものの、家の名義を取得できず、銀行の担保も設定されないという、大変なことになってしまいます。

 我々司法書士は、このような不動産の売買取引(代金決済)の場面に立ち会って、売主や買主だけではなく、銀行などすべての関係当事者の権利が満足するように登記に必要な書類や取引の内容を確認し、責任をもって登記申請を行います。
 このように、司法書士は不動産に関する登記申請手続を行う専門家であり、不動産取引の安全と、国民の大切な財産である不動産の権利を守る重要な役割を担っています。

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会社や各種法人の登記に関する業務


 世の中には、数多くの会社や法人がありますが、これら会社等の信用の維持や商取引の安全性を確保するために、会社等に関する取引上重要な事項(商号・名称、本店所在地、資本金の額、事業目的、代表者の氏名など)を法務局に備えられた登記記録に記録し、広く国民に公示する制度が商業・法人登記制度です。
 そして、商業・法人登記の信頼性を保つため、新たに会社・法人を設立したり、本店や事業目的、役員などの登記事項に変更が生じた場合には、その旨の登記を一定期間内に法務局へ申請しなければならないとされています。
 司法書士は、依頼の趣旨に応じて、登記申請手続に必要となる議事録などの書類を作成し、依頼者を代理して登記申請手続を行うことはもちろん、例えば会社の設立であれば、どのような種類の会社にするか、会社運営の基本ルールを定めた定款の内容をどうするか、どのようなスケジュールで手続を進めるかについても助言を行うなど、商業・法人登記に関係する業務全般に関与しています。
 さらには、企業法務や組織再編、事業承継などの分野においても、主に中小企業の経営者の方からの相談に応じています。

 このように、司法書士は、商業・法人登記の申請手続や企業法務の専門家であり、会社を巡る取引の安全を実現する制度を支える、大切な仕事を行っています。

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成年後見に関する業務

 認知症、知的障がい、精神障がいなどの理由で判断能力が不十分となり、自分で介護施設への入所契約や、預貯金の預入、解約、遺産分割協議などを行うことが難しくなる場合があります。成年後見制度とは、このような場合に、本人の財産を保護し,本人を支援する支援者を選任するもので、大きく分けて次の二つの制度からなります。

1 法定後見制度
 様々な事情により、判断能力が不十分となり、自らの財産を自らの判断で管理処分することが困難な方々のために、①管理する人(後見人)や、②保佐する人(保佐人)、③補助する人(補助人)を選任し、本人の生活や財産管理等を支援する制度です。
 上記の各支援者は、家庭裁判所で選任してもらいます。選任された各支援者は、家庭裁判所等の監督のもとで本人の支援を行います。

2 任意後見制度
 上記の「法定後見制度」は、「既に判断能力に衰えが見られる方」に利用される制度であるため、自らが望む後見人や支援の内容を選べないことがあります。そこで、将来の自らの財産管理等に不安があるような場合、自らの判断能力が十分なうちに、予め将来の後見人候補者や支援の内容を決めておくことができる制度が任意後見制度です。
 任意後見制度を利用する場合は、自らが選んだ将来の後見人候補者との間で、将来の支援の内容等を定めた契約を公正証書によってすることになります。
 
 司法書士は、上記各制度の支援を全般的に行っています。

  具体的には、上記各制度に関する相談から、家庭裁判所に提出する申立書類等の作成のほか、司法書士が後見人、保佐人、補助人となることも多くあります。
  司法書士は、成年後見制度が導入された際に、いち早く「公益社団法人成年後見センター・リーガルサポート」という組織を設立し、この組織とともに成年後見制度を支え、法律的な支援が必要な方や、今後必要となる不安のある方、こうした方々のご家族等の支援に努めています。

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相続・遺言に関する業務

 身内の方が亡くなられた際には、故人の大切な遺産について、誰がどの財産を相続するかを決め、相続人の名義に変更する必要があります。司法書士は、相続による不動産の名義変更(相続登記)の申請や、これに付随する業務として、相続人の調査(戸籍の収集や相続関係説明図の作成),誰がどの遺産を相続するかの話し合いの結果をまとめた書面(遺産分割協議書)の作成を行っています。

 また、財産よりも負債の方が多い場合などに遺産を一切相続しない手続(相続放棄)、相続人の中に未成年者がいる場合の手続(特別代理人の選任申立)、相続人の中に行方不明者がいる場合の手続(不在者の財産管理人の選任申立)、遺産相続で争いになってしまった場合の手続(遺産分割調停の申立)などに必要となる家庭裁判所に提出する書類の作成を行っています。

 さらに、遺言の作成に関する相談や、自筆で書いた遺言書が見つかったときに行う手続(遺言書の検認申立)、遺言の内容を実現する人(遺言執行者)を選任する手続に関する書類の作成も行います。

 このように司法書士は「相続手続」の専門家として、故人の大切な遺産を承継するお手伝いをし、円満な相続の実現に貢献しております。

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債務整理に関する業務


 債務整理とは、例えば何社もの消費者金融やクレジット・カード会社から借金をしてその返済ができなくなった方を対象に、これらの会社との個別交渉や裁判所への法的な手続を通じて借金の返済の負担を軽減し、経済的に立ち直るのを手助けする業務です。

1 司法書士が代理人として行う業務

(1)任意整理
 貸主と交渉し、余裕のある返済が可能となるように、裁判外で和解を行います。
(2)不当利得返還請求(過払い金返還請求)
 利息を多く払い過ぎていたときに、裁判手続及び裁判外の交渉を通じて、払いすぎた金額の返還請求を行います。返還を受けた金額を他の債務の返済に充てることにより、総債務額を圧縮することができます。
※ ただし、「司法書士が代理人として行う業務」は、法務大臣による簡裁訴訟代理関係業務の認定を受けた司法書士が、簡易裁判所において代理することが認められた範囲(訴額140万円以下)に限り行うことができます。

2 裁判所に提出する書類を作成する業務

司法書士は、以下の手続につき、裁判所に提出する書類を作成することにより、本人を支援しています。
(1)破産手続
 財産の処分を通じて清算を行い、債務の支払につき免責を得る手続です。
  免責を得ることにより、一部例外を除き、負っていた債務の支払責任が無くなります。
(2)個人再生手続
 一定の条件のもと、裁判所の認可を受けた返済計画(再生計画と言います。)に基づいて返済を行うことにより、本来支払うべき債務の減額を行う手続です。

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裁判に関する業務

 司法書士は、裁判所(地方裁判所、簡易裁判所、家庭裁判所など)に提出する書類を作成することを業務としています。裁判所に提出する書類とは、民事訴訟をするために必要な訴状や準備書面、民事調停を利用するために必要な申立書など、民事紛争に関するもののほか、相続放棄や成年後見に関する申立書など、家庭内の問題に関するものも含まれます。支払督促や強制執行にかかわる書類も作成します。

 また、法務大臣の認定を受けた司法書士は、簡易裁判所において取り扱うことができる民事事件(訴訟の目的となる物の価額が140万円を超えない請求事件)等について、当事者の代理人となって業務を行うことができます(簡裁訴訟代理等関係業務)。
簡裁訴訟代理等関係業務とは、簡易裁判所における民事訴訟手続、訴え提起前の和解(即決和解)手続、支払督促手続、民事調停手続、少額訴訟債権執行手続や裁判外の和解交渉手続などについて代理する業務をいいます。

 簡裁訴訟代理等関係業務は、業務を行うのに必要な能力を有すると法務大臣が認定した司法書士に限り、行うことができるとされています。

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その他の業務

【供託手続】
 例えば、大家さんが一方的に家賃を値上げすると伝えてきたが、自分としては今までの家賃が適正な金額だと思う場合、大家さんに従来の金額の家賃を支払っても、受け取ってくれない可能性があります。また、大家さんが亡くなって、その相続人が誰だか分からない場合など、家賃を支払いたくても支払えない状況も考えられます。このような場合、その家賃を法務局に預けることで、一応は支払ったかたちにすることができます。この制度を供託といいます。このようなケース以外にも、様々な種類の供託手続がありますが、司法書士は、この供託手続を、本人を代理して行うことができます。

【筆界特定手続】
 お隣の土地と自分の土地との境界線(筆界)が明らかでないとき、法務局に筆界特定の申請をすることによって、正しい筆界を迅速に特定することができます。法務大臣の認定を受けた司法書士は、対象土地の価格が5600万円以下の筆界特定の代理人として、手続を行うことができます(筆界特定制度は、あくまで筆界の位置を特定するもので、土地の所有権がどこまであるのかを特定するものではありません。)

【外国人帰化申請手続】
 日本で生まれ育った外国人や、日本に永住したいと希望する人が日本国籍を取得するためには、法務大臣の許可が必要です。司法書士にご相談いただければ、帰化の手続の流れについて、わかりやすく説明し、必要な書類集めや作成方法についてもアドバイスをいたします。

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司法書士の歴史

 1872年(明治5年) に、明治政府は国家の近代化を図るため、欧米の法律を取り入れながら、裁判制度や司法制度を整備しました。そして、新たな司法制度を支える3つの基本的な職能として、「代言人・代書人・証書人」制度が誕生しました(代言人は現在の弁護士、証書人は現在の公証人となります)。

 その後、1919年(大正8年)に司法代書人法が制定され、代書人は司法代書人と一般代書人(後の行政書士)に分離されました。そして、1935年(昭和10年)に司法書士法が制定され、「司法代書人」が「司法書士」となります。

 1978年(昭和53年)には、司法書士法が一部改正され、国家試験制度の導入など資格に関する制度の合理化や登録制度の新設がなされました。また、司法書士制度の目的および司法書士の職責に関する規定が明確に定められ、これを機に司法書士制度は大きく発展していくことになります。

 さらに、2002年(平成14年)には、司法書士法が大幅に改正され、法務大臣が指定する法人が行う研修を修了し、法務大臣に認定を受けた司法書士は、簡易裁判所における民事訴訟の代理や法律相談、裁判外和解の代理を行うことができる規定が新設されました。

 このように、司法書士の歴史は1872年(明治5年)の代書人制度にさかのぼり、2012年(平成24年)には制度発足から140年を迎えました。今日の司法書士は、国民の権利擁護と公正な社会の実現のため、常に品位を保持し、業務に関する法令及び実務に精通して、公正かつ誠実にその業務を行わなければならないという重い責任を負っております。

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隣接の国家資格

司法書士業務と関係の深い他の国家資格について簡単にご紹介いたします。

【弁護士】
 弁護士は法律相談、和解・示談交渉、民事及び刑事の訴訟事件、離婚などの家事事件や行政庁に対する不服申立等の法律事務など、社会生活上の「事件」や「紛争」に対し、適切な対処方法や解決策をアドバイスする法律の専門家のことです。司法書士と異なり140万円を超えるトラブルについても代理できますので、あらゆる法律問題に関する相談や手続が可能です。司法書士も、日々の業務を行う上で、自らの業務範囲を超える事件は、弁護士を紹介したり、事件を引き継いだりしています。

【行政書士】
 司法書士と行政書士はどちらも「書士」がつくので混同されやすいですが、司法書士が法務省管轄であるのに対し、行政書士は総務省が管轄していることからもわかるとおり、基本的な業務内容が異なります。行政書士は官公署に提出する書類や、その他権利義務又は事実証明に関する書類を作成することを主な業務としています。

【土地家屋調査士】
 不動産の表示に関する登記について必要な土地又は家屋に関する調査又は測量を行います。不動産の登記記録は、「表題部」という部分と「権利部」という部分にわけられます。「表題登記」のスペシャリストが土地家屋調査士で、「権利の登記」のスペシャリストが司法書士です。土地家屋調査士と司法書士の業務は切っても切れない関係にあり、お互いが連携しながら日本の登記制度を支えています。

【税理士】
 税務のスペシャリストです。納税者を代理して税務署に対して税金の申告や申請を行うことを業としています。税務書類の作成や税務相談なども税理士の業務とされています。登記と税務は密接に関連しているため、司法書士の実務では税理士と役割分担しながら進めることもあります。

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